精神疾患持ちが自分を救う為に心理カウンセリングを学ぶブログ

自分の自分による自分のための心理カウンセリング

ストレスを溜めない考え方

こんにちは!ブログ主のはじめと申します。

 

今回は、ストレスを溜めない考え方をテーマに、

過去にうつ状態適応障害を抱えた経験のある、

私なりの見解をまとめたものを紹介いたします。

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◆悩みの9割は人間関係のカラクリとは?

脳科学的なストレスを溜めない考え方の一例として、

 

①まず、考え事は自分の力で「変えられること」と「変えられないこと」に分別すること。

②「変えられること」のみを考え、悩み、試し、達成するために、力を注ぐこと。

③「変えられないこと」は考えずに、放棄すること。

 

という、たった3ステップのシンプルなものがあるそうです。

 

人間は自分の思い通りにならないことにストレスを感じます。

子供が自分の欲しいものを買ってもらえず、駄々捏ねたりしますよね。

大人になっても色々思い通りにならないと、イライラしたりします。

 

人間は変えられないことコントロールしようとすればするほど、

絶望してしまう傾向にあります。

 

また、

「変えられないこと」にエネルギーを注ぎ続けると、

状況は何も進展せずに、ただただ自分のエネルギーだけが浪費され、

結果としてエネルギ―切れとなり、

「人生何も上手くいかない・・・。もう嫌だ・・・。ぴえん・・・。」

という思考に陥るわけです。

 

逆に、

「変えられること」に集中すればするほど、

それが成功するにしろ、失敗するにしろ、

みるみる状況が進展していき、結果が得られることとなり、

次第に活力が生まれて、元気になっていきます。 

 

では、

「変えられること」「変えられないこと」とは

それぞれ、なんでしょうか?

 

「変えられること」というのは、

ダイエット、筋トレ、メイク、仕事、引っ越し

など 

ザックリ言うと、自分の行動です。

唯一、自分の行動だけが変えられるのです。

 

一方で、

「変えられないこと」というのは、

・自分の声や顔、身長や生まれつきのもの

・他人の行動や評価、批判

など

 

ザックリ言うと、そもそも備わっているもの他人に関することです。

そもそも備わっているものの悩みというのも、

他人との比較により生まれるものなので、

全て他人に関することに帰属する、

と言っても過言ではありません。

 

結局のところ、

これら「変えられないこと」は、私たちにはどうしようもないのです。

これら「変えられないこと」に悩むのは、ハッキリ言えば時間の無駄なんですね。

 

考えても解決策は見えず、行動するための時間も少なくなるだけです。

 

なので、

シンプルに放っておきましょう。

というのが、ストレスを溜めない考え方となります。

 

考えずに、放棄する癖をつけるのです。

 

「ヒトの悩みの9割は人間関係」という言葉は聴いたことありますよね。

アドラー心理学では、「全ての悩みは人間関係」なんて言われたりしています。

 

この悩みの中身としては、

だいたいが他人との比較や、他人に関すること

であり、

 

上記の通り、

他人に関すること=「変えられないこと」

に帰属し、

解決できないものを解決しようとしているから”悩み”として残る、

というカラクリなわけでございます。

 

みんな「変えられないこと」に悩んでいるのです。 

 

逆に、

自分の行動は「変えられること」ので、

自己解決できちゃうからあまり”悩み”にはならない、

ということですね。

 

さて、

あなたが今悩んでいることは、

変えられることでしょうか?

それとも、

変えられないことでしょうか?

 

ストレスを溜めない考え方の秘訣はこの分別にあります。

 

そして、分別したうえで、

あなたが今できることはなんでしょうか?

 

やることが決まったら、動きましょう。

結果も評価も私たちにはコントロールできません。

「変えられないこと」に悩んでいる時間なんてないのです。

  

成功するにしろ失敗するにしろ、

それで状況は進展し、あなたは成長します。

 

自分のコントロールできる範囲で、

最大限の努力をすればいいのです。

 

あなたに「変えられること」は、それだけで、

あなたが悩まなければいけないのも、それだけです。

 …

 

◆おわりに

以上が今回の記事のまとめとなります。

 

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妻は他人 だから夫婦は面白い

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記憶のメカニズムの理解が、知識の定着に活きる!

こんにちは!ブログ主のはじめと申します。

 

今回は、日常生活に役立つ心理学の理論をテーマに、

過去にうつ状態適応障害を抱えた経験のある、

私なりの見解をまとめたものを紹介いたします。

 

今回は、こちらの記事の続きとなります。 

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◆記憶のメカニズムの理解が、知識の定着に活きる!

前回は、人が何かを心に決めたり、行動を起こす直接的な原因である 

動機にフォーカスを当て、日常生活でも特に関わる

「親和動機」「成功回避動機」「達成動機」について学びました。

 

今回は、これまでのような学びを覚えることに繋がる、

記憶のメカニズムについて、フォーカスを当てて

お勉強していきたいと思います。

 

記憶の過程を根本からしっかりと理解をすることで、

知識の定着に活かしていくことができます。

 

 

記憶の過程は大まかに下記の3ステップに分かれていると言われます。

 

①記銘(コード化)→ ②保持(保存)→ ③再生(検索)

 

この③再生ができて、初めて

記憶の定着の証明になる

ということです。

それではこれらのステップについて詳しくみてみたいと思います。

 

◆「記銘(コード化)」記憶の過程の一番初め 

私たちは、常に外界から様々な刺激を受け取っており、

この刺激から得られた情報は、神経系や感覚器官によって処理され、

記憶に残ったり、あるいは忘れ去られたりしています。

 

「記銘(コード化)」はこの情報をキャッチする段階です。

 

記銘の段階では、刺激から得られる情報の重要度や、好感度によって

記銘の成功率が変化することが示唆されています。

 

例えば、

いやいや勉強しているのか、楽しみながら深めようとしているのかという

情報収集するときの心情によっても、記銘の成功率は大きく変わってきます。

 

そして、

記銘の環境と、記憶を思い出す(再生する)環境が同じだと、

記憶の再生率が高いということも証明されており、

これは「気分依存効果」あるいは「文脈依存効果」と言われています。

 

記憶の初めの段階は、自分がそれにそもそも興味があるのかということ

あるいは、今ある環境を意識しておくことも、

脳の仕組みにおいて大切なこととなるわけです。

 

 

◆「保持(保存)」記憶するには、リハーサルが必要

記銘の過程に成功すると、次はそこで得られた情報を

忘れないように留めようとする段階へ移ります。

 

この段階は、「保持(保存)」と言い、

例えば、試験勉強をするときなどでいえば

試験に向けて勉強をするときには、少しでも記憶に残そうと

一夜漬けで記憶してみたり、何度も紙に書くなどして

記憶の定着を図ろうと努める過程のことを指します。

 

私たちは努力なしに完璧に記憶することはなかなかできません。

そのために、繰り返し記憶の定着を図る「リハーサル」を行います。

 

リハーサルを行うと、すぐに忘れてしまう「短期記憶」から、

長い期間記憶が定着する「長期記憶」へ情報が移ることが明らかにされています。

 

このリハーサルは書籍によっては、初めて覚えたときから1週間後、

あるいは2週間後など、様々なことが記されておりますが、

おそらく記銘の段階で言った、そのものの興味や状況、環境によって、

適切なリハーサル期間は変わってくると思われます。

 

とにかく言えることとしては、

この「保持」の段階は、私たちの努力が左右されるということです。

 

学んだものを忘れそうになった時に、もう一度読み返すなどの努力が、

記憶の定着、知識の維持に繋がり、この理解があれば、

記憶の定着を安定させることができます。

 

 

◆「再生(検索)」記憶の証明

記銘→保持の段階が成功すると、最後の段階である「再生(検索)」に入ります。 

 

再生は 、試験を受けるときに解答用紙に記載するときなどに相当します。

再生の段階は、学んだ知識を思い出す段階でもあります。

 

しかし、緊張した場面などで何かを思い出そうとすると、

パニックを起こして思い出せなかったりすることもあります。

そんなときは、少し心を落ち着かせて、

冷静になるように努めることで、危機状況を打破できることもありますが、

喉元まで出かかっているのに、どうしても思い出せない。

という状況に陥ることもあります。

この状態を専門用語で「ティップ・オブ・ザ・タン状態」といいます。

この状態は、心に靄(もや)がかかったようなスッキリしない状態で、

落ち着いて少し時間をかけて思い返すと、

記憶を蘇らせることができる場合もあります。

 

私たちの記憶は

「再生」の段階で成功して、初めて記憶の定着が証明される

ということです。

 

上手く再生できるように、記銘・保持の段階を大切にしていきましょう。

 

 

◆おわりに

以上が今回の記事のまとめとなります。

 

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行動を突き動かす”動機”の仕組みとは?

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今回は、日常生活に役立つ心理学の理論をテーマに、

過去にうつ状態適応障害を抱えた経験のある、

私なりの見解をまとめたものを紹介いたします。

 

今回は、こちらの記事の続きとなります。 

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◆行動を突き動かす背景には、”動機”が存在する!

前回は、マズローの欲求階層説について

自分や人の心を理解するためにフォーカスを当て、

日常生活に役立つ心理学の知識として落とし込みました。

 

 

今回は、ああしたい、こうしたいと、

心に決めたり、行動を起こしたりする原因である、

「動機」についてフォーカスを当ててみます。

 

◆動機とは?

動機とは、人が何かを心に決めたり、行動を起こす直接的な原因のことです。

 

私たちの中には、たくさんの動機が存在しています。

例えば、

「目標を達成したい。」

「仕事で成功したい。」

「あの人と仲良くなりたい。」

「あの人とお付き合いしたい。」

など、

社会という集団で生きている以上、周りの人間関係や仕事の責任、

達成したい目標などを意識しないわけにはいきません。

 

これらの動機の中には、

生物学的な脳の仕組みとして起こってしまうものも多くあります。

 

今回は、その中でも日常生活に身近なものである、

「親和動機」「成功回避動機」「達成動機」について、詳しく解説していきます。

 

◆他者と仲良くなりたい「達成動機」

自分の味方になってくれる人に近寄って、好意を交わしたいという欲求を

心理学者のヘンリー・マレー(Henry Alexander Murray)は、

「親和欲求」と呼びました。 

 

ヘンリーは、人間が「誰かと一緒に居たい!」という欲求に注目し、

この欲求を満たす為に親和動機というものが働いている

ということを明らかにしています。

 

この親和動機は、

不安傾向が強い場面で、人の親和動機は高まってくる

という法則が、数多くの実験結果から得られています。

 

例えば、

自然災害などの不安が高まる状況では、人が自然に集団をつくり助け合う

というのも、親和動機の影響と考えられています。

 

また、

勝負に勝つか負けるかという不安を共有する団体スポーツの結束の固さ、

これも親和動機に強く影響されていると言われています。

 

親和動機は社会動物である人間に非常に身近な動機であり、

私たちが気付かないうちに働いているものです。

 

この親和動機というものがいつ働くか、

不安になったときは、特に意識してみましょう。

 

 

◆成功を恐れる「成功回避動機」

私たちは成功を強く願い、達成感という

充実した感覚を得るために努力をする反面、

成功を恐れる「成功回避動機」というものを持っています。

 

例えば、

「成功すれば、家族との生活に支障が出てしまうのではないだろうか?」

「仕事と子育てとの両立ができるだろうか?」

など、社会的成功が家族・家庭の崩壊につながる

というような不安を覚える女性の思いが、数多く確認されています。

 

日本では伝統的に、

男性は社会達成を、女性は受容的な側面を求められてきた

という歴史があります。

 

この成功回避動機は、

文化的・社会的な時代背景が、その人自身に大きな影響を与えていて、

女性の成功回避動機は男性に比べて、強い傾向にある

と考えられています。

 

成功を回避する欲求が時代背景に強く影響されているということは、

心と外的環境が密接な関係を有している証でもあると言えます。

 

実力はあるのに全力で全身しようとしない人は、

その心には、このように考える脳の仕組みが隠れていることもあるので、

意識してみましょう。

 

◆生きている喜びを最大限に味わう「達成動機」

私たちは、何かを成し遂げたいと考えたときに

「達成動機」というものを強く抱きます。

 

心理学者のジョン・アトキンソン(John William Atkinson)は、

成功に近づきたい気持ちと、失敗を避けたい気持ちの割合に注目し、

最も効率化したものに、「達成動機付けモデル」を提唱しました。

 

アトキンソンは、

人間は成功の確率と失敗の確率が五分五分の時に達成の動機付けが最も高まる

ということを、実験により明らかにしました。

 

また、

「どれくらいの確率で達成できるか?」

「目標に魅力を感じているか?」

なども動機付けの要因に強く影響を与えています。

 

これは「期待理論」とも呼ばれており、

成功する確率が低ければ低いほど、達成した時の満足感は高くなりますが、

失敗を避けたい気持ちが勝ってしまうとやる気が出せません。

 

この達成動機付けモデル期待値理論を理解しておけば、

努力すれば達成できたかもしれないことも失敗に終わってしまう

ということを、少なくしていくのに役立つことでしょう。

 

誰でも失敗のリスクを負うのは苦しいことですが、

このリスクを負う覚悟があるかどうかが

成功のカギでもあります。

 

リスクを負い、苦しみながらも何かを達成できた時、

人は大きな喜びと共に自信を獲得していきます。

 

脳の仕組みである動機を正しく理解し、上手く働かせると、

楽しさや面白さに繋がり、生きる喜びを感じることが出来るようになります。

 

 

◆おわりに

以上が今回の記事のまとめとなります。

 

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自己理解・指導・教育・子育てに役立つ、マズローの欲求階層説!

こんにちは!ブログ主のはじめと申します。

 

今回は、日常生活に役立つ心理学の理論をテーマに、

過去にうつ状態適応障害を抱えた経験のある、

私なりの見解をまとめたものを紹介いたします。

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マズローの欲求階層説を理解しましょう!

心理学という学問は、日常生活と親和性が高く、

人間関係を築くときや、

知識を効率よく定着させたり、

 自分自身のやる気をコントロールするとき、

など、様々な場面で利用できることがあります。

 

また、当然ながらカウンセラーとして活躍する際にも、

その知識やノウハウは役立つものとなるのです。

 

今回はその中でも有名な、マズローの欲求階層説についてフォーカスします。

この説は、自分や人の心を理解するのに非常に役立つ知識となります。

ではさっそく参りましょう!

 

 

私たちは、色々な欲求を抱えながら生活しています。

「眠い」

「遊びたい」

「お腹空いた」

「疲れたから休みたい」

「誰かにすごいと思われたい」

 「あの人にすぐにでも会いたい」

ちょっと考えただけでも、様々な欲求が思い浮かんできます。

 

心理学者のアブラハム・マズロー(Abraham Harold Maslow)は、

これらの欲求の充実には、順序が必要と唱えました。

 

この順序を表したものが、

マズローの欲求階層(階段)説」と称されています。

 

マズローの欲求階層説

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人間の基本的欲求を低い順から、

①生理的欲求:

生命を維持したいという欲求

②安全の欲求:

安心できる生活空間や命の保障を求める欲求

③愛情・所属の欲求(社会的欲求):

誰かに認められたい・尊敬されたいという欲求

④自尊欲求(尊厳の欲求):

自分を認め、尊びたいとする欲求

自己実現欲求:

自分をさらに価値あるものに高めたいという欲求

 

の5つの階層に分かれています。

 

 マズローによると、この①生理的欲求から順々に満たされていく必要があり

途中でどれかの欲求が満たされないと、次の欲求を充足することは出来ない

と述べています。

 

つまり、

まずは生きたい、

次に安心して暮らしたい、

次に誰かに認められたい、愛されたい

次に自分を認めたい、誇りたい

最後には、自分をもっと高めていきたい!

 

という順に欲求が発生し、この順でなければ欲求は満たされない、ということです。

 

また、マズローは、

「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものである」と仮定し、

欲求階層説を理論化したものを自己実現理論と提唱しました。

 

◆人間は欲深い

厄介なことに、

一度ある欲求が満たされると、そこでの充実感は当たり前のものとなってしまい、

同じ階層では新たな満足感を得られなくなることも指摘されました。

 

つまり、

人間とは欲深いもので、一度その欲求が満たされてしまうと、

そこでの充実感は長くは続かず、次の階層の欲求が

どんどん活性化される、ということです。

 

◆欲求階層のカテゴライズ

マズローは、これら5階層のうち、

①~④を「欠乏欲求」

⑤を「存在欲求」

としてまとめることもあり、これらは質的に異なるものである、とも述べています。

欠乏欲求が満たされると、自己の成長という

終わりのない目標への欲求を生じさせます。

 

個の階層に達した成熟した人間は、

自己実現欲求に動機づけられ、自分の人生への意味を追求していく

と言われています。

 

5つの欲求すべてを満たした自己実現者」は、

他社に対して広い心を持って接することができ、

自分に対しても他者に対しても寛容的でいられるため、

意識しなくても自然と豊かな人間関係を築くことが出来ます。

また、何かトラブルが起きても、課題中心に取り組むことができ、

自発的に行動することも出来るため、他者から見ると魅力的に映る、

と言われています。

 

◆今の欲求段階を把握する重要性

マズローの欲求階層説は、「産業を改変した」と言われています。

この説が唱えられるまでは、

奴隷が強制的に劣悪な環境で働かされており、

人間は労働が嫌いで、管理者が見張っていないとすぐに怠けるし、

命令されたり脅されないと仕事をしようとしないものだ、

と考えられていました。性悪説

 

しかし、欲求階層説が通じて、

人間は自ら成長しようとする欲求を持っていることが明らかになってからは、

人間は条件さえ与えられれば、進んで仕事をしようとしたり、

責任感を抱いたりすることが出来る。性善説

と認識され、労働環境が大きく見直されたのです。

 

現代の産業環境においても、

この欲求階層説による、人間の意欲に重視した企業が、

素晴らしい発展を遂げているとも言えるでしょう。

 

人間の本当の欲求をしっかりと見つめ、

その欲求を満たすための動機を与えることで、

人間の行動に変化を与えることも出来るのです。

 

この欲求階層の応用として、

例えば子育てで、自分の子供に自己成長をしてもらいたいときは、

「どうしてちゃんと勉強しないんだ!」「どうして自分で進んで学ばないんだ!」

という前に、①(生理的欲求)~④(自尊欲求)の欲求を

しっかり満たせてあげているのかを見直す必要があります。

 

①生理活動に困る生活をさせていないか、

②安全な場所で暮らしていけているか、

③私(親)が自分の子供を愛してあげているか、

④自分の子供は自分を認めて、尊んでいるか

 

これらが満たされていれば、子供に自己実現の欲求を動機付けするだけで、

進んで自己成長を遂げるのではないでしょうか。

 

また、この欲求階層は他人だけではなく、

当然、自分がどの階層に居るかも把握していかなければなりません。

多くの人々が、自己実現欲求⑤の階層であることを望むかと思いますが、

実際には、愛情を求めていたり、自尊心を保つ行動に執着していたりすると思います。

実は、⑤の階層に居続けることは非常に難しいことなのです。

 

もし孤独感や欠乏感を抱いたりしたときは、

前の欲求階層でしっかりと充実感を得られていない可能性もあります。

そんなときは、

焦って次の階層に進もうとするのではなく、

ゆっくりした気持ちで自分自身を振り返り、

自分の欲求に正直になれるように、

普段から意識しておくことが大切です。

 

 

◆おわりに

以上が今回の記事のまとめとなります。

 

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日本の心理学会の有名人とそれぞれの心理療法について

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今回は、心理学の世界における歴史と心に関する捉え方を知ること

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今回はこちらの記事の続きとなります。   

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◆「森田正馬」と「吉本伊信

前回の記事では、

世界の心理学会の三大有名人とそれぞれの心理療法について学んで参りました。

 

今回は、

日本の心理学会の有名人にフォーカスを当てていきたいと思います。

 

 1.「森田療法

医学者、精神科神経外科医の森田正馬(もりたまさたけ)は、

当時はまだ神経症という概念が存在していない中で、

森田療法という、独自の心理療法を打ち立てました。

 

森田療法の治療構造は、全部で4期に分かれています。

 

第1期:絶対臥褥(ぜったいがじょく)期

日常生活から離れ、整理活動以外は一切の活動を制限し、寝ているように促す。

第2期:軽作業期

臥褥時間を7~8時間程度に縮小し、それ以外の時間は軽作業に促す。

第3期:重作業期

睡眠時間以外は必ず何かを指示し、少しずつ肉体的に重い作業に移していく。

第4期:退院準備期

日常生活に戻れるように生活リズムを整え、自己洞察を深める。

 

また、森田療法は、

生きることへの欲望を引き出すことに集中し、

不安をあるがままに受け入れるように指導していきます。

 

森田は自身の治療のことを

「自覚療法」「自然療法」「鍛錬療法」と呼んでおり、

来談者自らが心から「治りたい」という意思を持つことがカギとなり、

この心構えがないと、治療の過程で脱落しやすいとされております。

 

現在、この森田療法は、

神経衰弱、神経症、不安障害、うつ病などに適応されています。

 

2.「内観療法

浄土真宗への信仰が強い家系で生まれた吉本伊信(よしもといしん)は、

自身の青年時代に体験した「身調べ()」という修行法を達成して得られた喜びを

世界中の人に伝えるべく、「身調べ」の条件を緩和したものを「内観」と名付け、

「内観法」の基礎を確立しました。

 

※身調べ:

数日間の断水・断食・断眠を行う、浄土真宗一派の厳しい修行法。

 

内観法は「集中内観」「日常内観」の2つの段階に分けられています。

 

集中内観:

静かな部屋に一週間こもり、外界とのやり取りを制限し、

自分とのかかわりの深い他者に対して、自分がどうであったかを

①してもらったこと

②して返したこと

③迷惑をかけたこと

の3つの観点から調べるものとなります。

内観者である来談者のもとに指導者であるカウンセラーが訪れ、

面接を行い、調べた内容について整頓します。

一週間の集中的な内観は、精神的苦痛が強く、

途中で断念してしまう人もいますが、乗り越えた人は、

劇的な人生観や世界観の転換が起こることがあります。

 

日常内観:

集中内観の終了後、日常生活の中で、

毎日一定時間自分を調べていき、

集中内観で得られた効果を維持させていくものとなります。

 

内観はこのようにして、

他者に感謝する気持ちや、自分の行動を反省することで、

自分がどうあるべきかを悟ることに繋がっていきます。

 

内観法は宗教から発展し、独立した自己探求法・自己啓発法として、

学校教育や医療現場、少年院などに広がっており、

集中内観で得られる効果が評価されています。

 

 

◆おわりに

以上が今回の記事のまとめとなります。

 

本記事があなたの生活や精神疾患寛解、周りの精神疾患を抱えている方々の

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最後までご閲覧いただき、ありがとうございましたm(_ _)m

心理学会の三大有名人とそれぞれの心理療法について

こんにちは!ブログ主のはじめと申します。

 

今回は、心理学の世界における歴史と心に関する捉え方を知ること

をテーマに、過去にうつ状態適応障害を抱えた経験のある、

私なりの見解をまとめたものを紹介いたします。

今回はこちらの記事の続きとなります。  f:id:HAJIMETHOD:20201126115318p:image

◆「フロイト」「ユング」「ロジャース」

前回の記事では、

心理学の起源・成立・枝分かれと、

心理学の大まかな流れを理解しながら、その発展を学んで参りました。

 

また、心理学は 様々な学派によって提唱されては批判されてを繰り返し、

現代心理学の礎として歴史に残っていると述べさせていただきました。

 

心理カウンセラーとしては、世界的に有名な心理療法の中でも、

フロイト」「ユング」「ロジャース」の3人がそれぞれ打ち立てた理論を

基礎知識として最低限覚えておかなければならないとされています。

 

1.「精神分析

ジークムント・フロイト(Sigmunt Freudは、

精神分析学者にして精神科医でした。

フロイトの打ち立てた精神分析は、

「無意識」「前意識」「意識」の3つの体系に分け、

「局所論」として唱え、心の中の動きを説明しました。

 

意識:

自分の体験・意識として理解できる、

特別注意しなくても意識出来るもの。

前意識:

思い出そうとすれば思い出せる、

普段は意識されないが、注意すれば意識出来るもの。

無意識:

本人には自覚されていない、

人の動きを左右するもの。

 

→人間の心はこの3層から成り立っている。

 

 

2.「分析心理学」理論を打ち立てたユング

カール・ユング(Carl Gustav Jung)は、心理学者にして、精神科医でした。

ユングの打ち立てた分析心理学は、

人間には「内向性」と「外向性」の2つの心構えがあると唱えました。

 

内向性:

自分の内的な世界に焦点を当てる人、

自分の考えを表現するのが苦手で、なかなか自信を持てない人

外向性:

社交的で、自分の内的な世界ではなく、外部世界に注目する傾向を持ち、

自己表現が得意で自身を持っている人

 

この2つからさらに、

物事や自分の考えを筋道を立てて考える機能「思考」、

表現の豊かさ「感情」、

無意識化の総合的判断「直観」、

五感を用いて快・不快を見極める「感覚」

という4つの機能に枝分かれさせ、

合計8種の類型に区別された「タイプ論」を展開させました。

 

外向的思考型:

現実適応力が強く、社会適応力が強い。

内向的思考型:

現実に左右されず、自分の信念・内面に執着する。

外向的感覚型:

五感を使って現実的な外界をキャッチする。

内向的感覚型:

内面の感覚的なイメージをキャッチする。

外向的感情型:

他人の感情を読み、自分の感情をコントロールできる。

内向的感情型:

大人しく見えるが、内向的に感情をたぎらせる。

外向的直観型:

常に新しい可能性を狙うチャレンジャー。

内向的直観型:

非現実的な側面は強いが、内面的な素質を開花する力を持っている。

 

→人間の深層心理を研究し、カテゴライズした。

 

 

3.「来談者中心療法」を打ち立てたロジャース

カール・ロジャース(Carl Ransom Rogers)は、臨床心理学者で、第二次世界大戦中のカウンセリングを指導する立場となりました。

ロジャースは、心理療法の目的を個人のパーソナリティの成長にあると捉え、

人間には本来自然な成長能力があると信じ、

非指示的な特徴を有する「来談者中心療法」を唱えました。

 

そして、来談者の心の問題の改善は、カウンセラーの態度が重要であるとし、

「受容」「共感的理解」「自己一致」の3つの態度が問題の解決に繋がると説きました。

 

人間の潜在能力を信頼する彼の立場は、

「パーソン・センタード・アプローチ」とも呼ばれ、

現在もカウンセリングの基礎として、多くの臨床家に支持されています。

 

 

上記3つの理論は、カウンセラーとして活躍するときの基礎知識となります。

書く心理療法の特徴を抑え、理解しておくことが重要です。

 

◆おわりに

以上が今回の記事のまとめとなります。

 

本記事があなたの生活や精神疾患寛解、周りの精神疾患を抱えている方々の

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枝分かれしながら発展してきた心理学の歴史

こんにちは!ブログ主のはじめと申します。

 

今回は、心理学の世界における歴史と心に関する捉え方を知ること

をテーマに、過去にうつ状態適応障害を抱えた経験のある、

私なりの見解をまとめたものを紹介いたします。

今回はこちらの記事の続きとなります。 

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◆枝分かれしながら発展してきた心理学の歴史

前回の記事では、

生理心理学の知識に基づき、

「心」の働きとして捉えられている感情や意欲は、「脳」と密接に関わっており、

「悲しい」「辛い」などの感情を抱くときには、本人の意思とは関係なく、

必ず脳の神経系に変化が表れていることを述べさせていただきました。

 

今回は、心理学の起源・成立・枝分かれと、

心理学の大まかな流れを理解しながら、

その発展を学んでいきたいと思います。

 

心理学とは、

「人の動き、人や動物の行動を研究する学問」のことです。

その心理学は、起源をさかのぼると古代ギリシャ時代にまでいくそうです。

 

アリストテレス

哲学者。

人の心を理論的に考え、読み解こうと試みた第一人者と言われており、

「霊魂論」と著書し、感覚作用は動物の中にある霊魂に関わるものであり、

霊魂は生命とともに、感覚、記憶、理性、意思などとも関わると唱えました。

 

ヴィルヘルム・ヴント(Wilhelm Max Wundt)

心理学の父

生理学者で、生理学研究の行き詰まりから、哲学の分野に転換し、

1879年に心理学実験室を開設。

ヴントは人間の「意識」に注目し、

様々な刺激によってどんなことを意識したかを研究し、

心の構成要素を明らかにしようと試みました。

例えば、「梅干し」というものを置いたとき(刺激)、

意識の構成要素としては、

「丸い」「すっぱい」「赤い」「硬い」

などが挙がります。

 

エドワード・ティッチャナー(Edward Bradford Titchener)

心理学者。

ヴントの考え方から、構成主義心理学」を提唱。

代表的な要素として感覚、心像および感情をあげ、

さらにその要素を属性または次元に分析した。

感覚と心像の属性としては、

性質・強度・持続・延長および明瞭性をあげ、

感情には明瞭性が欠如すると唱えました。

 

◆ジョーン・デューイ(John Dewey)とウィリアム・ジェームズ(Wiliam James)

ジョーン・デューイ→哲学者。

ウィリアム・ジェームズ→哲学者、心理学者。

プラグマティズム実用主義という学派のもと、

機能主義心理学を提唱。

意識を一連の流れとして捉え、その流れに注目する考え方で、

「意識=環境に対する適応的な行動を導くための手段」と捉え、

精神を現象と機能とに分け、心理学の対象として機能を重視しました。

 

 

他にも、

行動主義心理学(行動を心理学の対象として捉える)、

認知心理学(情報処理過程に焦点を当てた)、

ゲシュタルト心理学(単なる構成要素だけでは意識を説明することはできないと全体観を重要視)

精神分析(無意識を重要視する)

など、様々な学派によって提唱されては批判されてを繰り返し、

現代心理学の礎として歴史に残っているのです。

 

 

◆おわりに

以上が今回の記事のまとめとなります。

 

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