精神疾患持ちが自分を救う為に心理カウンセリングを学ぶブログ

自分の自分による自分のための心理カウンセリング

行動を突き動かす”動機”の仕組みとは?

こんにちは!ブログ主のはじめと申します。

 

今回は、日常生活に役立つ心理学の理論をテーマに、

過去にうつ状態適応障害を抱えた経験のある、

私なりの見解をまとめたものを紹介いたします。

 

今回は、こちらの記事の続きとなります。 

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◆行動を突き動かす背景には、”動機”が存在する!

前回は、マズローの欲求階層説について

自分や人の心を理解するためにフォーカスを当て、

日常生活に役立つ心理学の知識として落とし込みました。

 

 

今回は、ああしたい、こうしたいと、

心に決めたり、行動を起こしたりする原因である、

「動機」についてフォーカスを当ててみます。

 

◆動機とは?

動機とは、人が何かを心に決めたり、行動を起こす直接的な原因のことです。

 

私たちの中には、たくさんの動機が存在しています。

例えば、

「目標を達成したい。」

「仕事で成功したい。」

「あの人と仲良くなりたい。」

「あの人とお付き合いしたい。」

など、

社会という集団で生きている以上、周りの人間関係や仕事の責任、

達成したい目標などを意識しないわけにはいきません。

 

これらの動機の中には、

生物学的な脳の仕組みとして起こってしまうものも多くあります。

 

今回は、その中でも日常生活に身近なものである、

「親和動機」「成功回避動機」「達成動機」について、詳しく解説していきます。

 

◆他者と仲良くなりたい「達成動機」

自分の味方になってくれる人に近寄って、好意を交わしたいという欲求を

心理学者のヘンリー・マレー(Henry Alexander Murray)は、

「親和欲求」と呼びました。 

 

ヘンリーは、人間が「誰かと一緒に居たい!」という欲求に注目し、

この欲求を満たす為に親和動機というものが働いている

ということを明らかにしています。

 

この親和動機は、

不安傾向が強い場面で、人の親和動機は高まってくる

という法則が、数多くの実験結果から得られています。

 

例えば、

自然災害などの不安が高まる状況では、人が自然に集団をつくり助け合う

というのも、親和動機の影響と考えられています。

 

また、

勝負に勝つか負けるかという不安を共有する団体スポーツの結束の固さ、

これも親和動機に強く影響されていると言われています。

 

親和動機は社会動物である人間に非常に身近な動機であり、

私たちが気付かないうちに働いているものです。

 

この親和動機というものがいつ働くか、

不安になったときは、特に意識してみましょう。

 

 

◆成功を恐れる「成功回避動機」

私たちは成功を強く願い、達成感という

充実した感覚を得るために努力をする反面、

成功を恐れる「成功回避動機」というものを持っています。

 

例えば、

「成功すれば、家族との生活に支障が出てしまうのではないだろうか?」

「仕事と子育てとの両立ができるだろうか?」

など、社会的成功が家族・家庭の崩壊につながる

というような不安を覚える女性の思いが、数多く確認されています。

 

日本では伝統的に、

男性は社会達成を、女性は受容的な側面を求められてきた

という歴史があります。

 

この成功回避動機は、

文化的・社会的な時代背景が、その人自身に大きな影響を与えていて、

女性の成功回避動機は男性に比べて、強い傾向にある

と考えられています。

 

成功を回避する欲求が時代背景に強く影響されているということは、

心と外的環境が密接な関係を有している証でもあると言えます。

 

実力はあるのに全力で全身しようとしない人は、

その心には、このように考える脳の仕組みが隠れていることもあるので、

意識してみましょう。

 

◆生きている喜びを最大限に味わう「達成動機」

私たちは、何かを成し遂げたいと考えたときに

「達成動機」というものを強く抱きます。

 

心理学者のジョン・アトキンソン(John William Atkinson)は、

成功に近づきたい気持ちと、失敗を避けたい気持ちの割合に注目し、

最も効率化したものに、「達成動機付けモデル」を提唱しました。

 

アトキンソンは、

人間は成功の確率と失敗の確率が五分五分の時に達成の動機付けが最も高まる

ということを、実験により明らかにしました。

 

また、

「どれくらいの確率で達成できるか?」

「目標に魅力を感じているか?」

なども動機付けの要因に強く影響を与えています。

 

これは「期待理論」とも呼ばれており、

成功する確率が低ければ低いほど、達成した時の満足感は高くなりますが、

失敗を避けたい気持ちが勝ってしまうとやる気が出せません。

 

この達成動機付けモデル期待値理論を理解しておけば、

努力すれば達成できたかもしれないことも失敗に終わってしまう

ということを、少なくしていくのに役立つことでしょう。

 

誰でも失敗のリスクを負うのは苦しいことですが、

このリスクを負う覚悟があるかどうかが

成功のカギでもあります。

 

リスクを負い、苦しみながらも何かを達成できた時、

人は大きな喜びと共に自信を獲得していきます。

 

脳の仕組みである動機を正しく理解し、上手く働かせると、

楽しさや面白さに繋がり、生きる喜びを感じることが出来るようになります。

 

 

◆おわりに

以上が今回の記事のまとめとなります。

 

本記事があなたの生活や精神疾患寛解、周りの精神疾患を抱えている方々の

一助になることが出来れば、これに勝る喜びはございません。

 

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